エイズ患者女性の話。不特定多数との性交渉だけが感染原因じゃない
現代の日本では、注射針の使い回しなどに対する意識は高く、HIVの感染は性交渉が原因になることが多いため、HIVに感染する人というのは不特定多数の相手と性交渉をもったり、何か感染する側にも否があるケースがほとんどだという認識を持っている方がいるように思います。
確かに、海外で女性を買って性交渉をもったり、不特定多数の相手と性的関係にあるなどが原因になってHIVに感染する人がいることは否定しません。しかし、実際の感染は、そういったケースばかりではないのです。
あるエイズ患者の女性が、とても考えさせられる話をしてくれたことがありました。その話の内容をご紹介させていただきたいと思います。
その女性は、当時交際をしていたパートナーの男性からHIVに感染をしました。女性は、もちろんパートナーの男性以外とは性交渉をもっておらず、パートナーの男性も誠実な性格で、不特定多数の女性と関係を持つような人ではなかったそうですし、不特定多数の男性と関係するような女性と関係を持ったこともなかったのだそうです。
HIVと戦う患者さんの話しを聞いてみると、この女性のようなケースの感染が以外に多いことに驚くことがあります。HIVは、不特定の相手と関係を持ったり、特別な人たちの間だけの問題ではなく、私たち全員に感染のリスクがある、身近な問題なのだということを再認識させられます。
話しをしてくれた女性は、パートナーの男性との結婚を望んでおり、積極的な避妊の必要がなかったことから、コンドームを使用せずに性交渉を行うようになっていたのだそうです。愛があるからこそ、性交渉を行うわけで、愛があるからこそ相手のことは信用し、相手がHIVに感染しているかもしれないと考えることはなかったと女性は言います。ここが、HIV感染予防の難しさでもあるのです。
ただ、この女性の話しを通して覚えていていただきたいのは、エイズが特定の人だけの問題ではなく、私たち誰にとっても無縁ではない身近な問題だということです。
お互いを守るために、性交渉を行う時にはコンドームを使用すること、そして妊娠を望む場合には、2人で検査を行うこと、これができれば、HIV感染を予防する上では完璧だといえるでしょう。
ブライダルチェックというものをご存知でしょうか。
結婚をし、パートナーとともに健康な子供を授かるために、、肝炎・HIV・クラミジア・カンジタ・梅毒をはじめとする感染症や子宮がん・卵巣腫瘍など、妊娠や分娩に影響を与える病気の有無をあらかじめチェックする検査のことです。
一般的にブライダルチェックは女性が行うものと思われていますが、男女ともに行ってはじめて意味があるものです。
結婚前にはコンドームを使用し、結婚する場合にはブライダルチェックを行うことが、あなたにとってもパートナーにとっても、将来生まれてくる子供にとっても大切なのです。
何もそこまで、と思う方もいることと思いますが、今回大変考えさせられる話を聞かせてくれたエイズ患者の女性も、そう思っていたために感染してしまったことを悔やんでいました。
HIVを他人事と思わずに、出来うる予防は全て行ってほしいと思うのです。何度も言いますが、HIVは誰でも感染のリスクがある病気です。それを忘れずに予防をしてください。


