献血でエイズ検査はできません。検査のための献血は絶対にダメ
献血をすれば、HIV感染の有無が分かると考えている人はいないでしょうか。はじめに申し上げますが、これは大きな間違いです。献血でHIV感染の有無は分かりません。献血をエイズ検査の変わりにすることはできないのです。HIV感染の有無を調べたいために献血をしようと考えている方がいらっしゃるとすれば、本当に大きな間違いですので、絶対にやめてください。エイズ検査は全国の保健所で、匿名で無料で受けることができます。もし、あなたがエイズ検査を受けることを希望しているのであれば、こちらを利用することを考えてください。
では、なぜ献血でHIV感染の有無が分からないのでしょうか。HIV感染の有無が分からないような方法で献血をして、その血液を輸血用の血液などに使って大丈夫なのかという不安もあると思います。
献血を行った場合、その血液には必ずエイズ検査が行われます。しかもこの検査は、私たちが保健所などで受ける抗体検査よりも精密なNAT検査と呼ばれるもので、抗体検査が感染から3ヶ月経たないと検査が出来ないのに対し、NAT検査ではHIV感染11日後から検査が可能なのです。この高度な検査によって、献血で集められた血液は厳密に検査されることになります。
しかし、例えこの検査でHIVウィルスが検出されたとしても、その結果は献血を受けた相手に伝えられることはありません。このことは、日本中どこの血液センターでも献血前に事前に告知されていることです。HIV検査目的の献血はお断りであること、HIV検査結果は知らせないことは、献血前の問診票などでも何度も確認されることです。
では、なぜ献血でのHIV検査の結果を知らせてもらうことができないのでしょうか。それは、HIV検査目的で献血を利用することを防ぐためです。
HIVに感染してから正確な検査が可能になるまでの期間をウインドピリオドと呼びますが、
高度なNAT検査でも、どうしても検査ができないウインドピリオドがあります。
HIV感染者がこのウインドウピリオドの期間中に献血を受ければ、当然その血液はHIVウィルスに汚染されており、その血液が輸血用血液として使われれば、提供を受けた相手は高い感染のリスクを負わせることになってしまいます。
献血をエイズ検査に利用するということは、他人に感染のリスクを負わせる大変自分勝手な行いだと理解してください。献血を利用しなくても、あなたのプライバシーが守られ、正確に検査の結果をすることができる検査機関が他にあるのです。
また、検査目的で献血をしたのではなく、善意で献血をした人の中からHIVウィルスが検出されるということも当然あるでしょう。血液センターでは感染を確認しているのに、この結果を知らせなければ、その人は当然治療をはじめることもできず、場合によっては感染の自覚がないために、感染を広げてしまうことだって考えられます。そうした状況を放置するのは、人道的にどうなのかという声もあります。
これは、確かにそうでしょう。しかし、献血の際に行うエイズ検査の結果を知らせるようになれば、献血をHIV検査に利用する人が増え、献血というシステムそのものが危険にさらされることも確かです。そのため、現在の日本では献血の際のエイズ検査の結果は知らせないということになっているのです。
エイズ検査のために献血をしては絶対にいけません。また、献血をして何も言われなかったからと言って、HIVに感染していないということではないということも覚えておかなくてはなりません。確実なエイズ検査を行うためには、医療機関や保健所などを利用しなくてはならないのです。


