抗HIV治療薬でエイズの潜伏期間は伸ばすとができる?
HIVウィルスに感染してから、エイズを発症するまでには、体質などによって個人差がありますが数ヶ月から10年程度の潜伏期間があります。
この潜伏期間の間には、風邪に似た初期症状が出る時期があったり、人によって頭痛やリンパ節の腫れなどの症状が現れることはありますが、多くの人は無症状の時期が続き、HIVウィルスに感染したまま、健康な人と変わらない生活を送っていることがほとんどです。
HIV治療の要は、この潜伏期間の間にあります。HIVは現代の医学では、一度体内に入ると体内から完全に除去することはできないウィルスです。しかし、抗HIV治療薬を服用することによって、HIVウィルスの増加を防ぐことで、健康な人と変わらない生活を送れる潜伏期間を延ばすことができるのです。よって、現代のHIVの治療は、この「潜伏期間を延長させ、発症を抑える」ということを重点に置いて行われています。
抗HIV治療薬は、HIVのタイプや体質などに合わせて服用し、一生涯服用することが必要になります。HIVには、大きく分けてHIV-1とHIV-2というタイプがあり、感染者の9割以上の人がHIV-1のタイプですが、ウイルスは変異をしやすいので、薬への耐性がつかないように、様々な薬を組み合わせて服用するのです。
様々な薬を組み合わせて服用することから、薬代はそれなりに必要になり、全額自己負担の場合には月に20万円近い費用になる場合もあります。保険に加入していて、3割りの負担だとしても月に数万円の出費というのはなかなか苦しいというケースもあるでしょう。しかし、検査でHIV感染が確認された場合には、自治体に申請をすれば身体障害者手帳の交付を受けることができます。身体障害者手帳が交付されれば、基本的には医療費は1割負担になりますので、自己負担はかなり軽減できることになります。
現在日本国内でHIV感染が確認された人の7割が申請をしているといわれていますが、身体障害者手帳を持つことに抵抗感があったり、HIVの感染を可能な限り隠したいという思いから、申請をしないという人もいます。
HIV治療においては、抗HIV治療薬を飲み続けることが大切ですので、薬代が払えないために治療を諦めてしまっては、重大な結果を招く可能性もあります。身体障害者手帳を申請するという方法を選択している人が7割もいるということは、治療を諦める前に知っておいてもらいたいと思うのです。
潜伏期寒中、たとえ無症状でもウィルスには感染力があり、人に移す可能性があるため注意が必要ですが、HIV治療を行うことで、潜伏期間を伸ばし、エイズの発症を遅らせることで、HIVに感染しても長く健康に生活できているという人はたくさんいます。この治療のためには、早期発見、早期治療ということがやはり大切になってきます。HIVの感染は、症状の問診だけでは医師でも判断することができず、エイズの検査を行わない限りは感染が特定できません。検査を受けることはそれだけ大切だということです。不安があれば検査を受け、早期発見と早期治療に努めてもらいたいと思うのです。


