エイズ検査

電話やネットのエイズ相談、自己診断キットは信用できるか

エイズに関する相談というと、やはりデリケートな問題を含むだけに、できるだけ匿名でプライバシーが守られた状態で行いたいと考える方が多いようです。検査についても同様で、保健所などでいくら匿名の検査ができるとはいっても、検査をする医師や看護士とは顔をあわせることになるため、そういったことに抵抗感を持つ人も多いようなのです。

そのためか、電話やネットでのエイズ相談や、ネット上で販売されている自己診断キットなどを使って、誰にも知られずに相談や検査をしたいと考える方います。では、これらの相談やネットで販売されている自己診断キットというのは、どの程度信用できるものなのでしょうか。

私個人の意見としては、ネットや電話の相談を利用することは、決して悪いことだとは思っていません。例えば、患者さん同士がネット上で交流し、情報を交換したり、病気にかかったことへの孤独感から救われたという例をたくさん知っているからです。また、別の項目でエイズ電話相談の窓口をご紹介したことがありますが、こうした相談をきっかけにして検査を受ける勇気がわいたという方もいることと思います。

ただ、勘違いしないでもらいたいのは、こうした相談窓口は、症状などを問診し、HIV感染の診断をするためにあるのではないということです。症状などを口頭で説明し、HIVに感染している可能性がどのくらいあるのかというようなことを知りたがる利用者は多いようなのですが、HIVの感染の有無はそもそもプロの医師であっても問診だけで判断することはできません。HIVの感染の有無を知りたいのならば、こうした相談を利用して情報を仕入れることも大切ですが、やはり一番はエイズ検査を受けることなのです。

では、ネット上で販売されている自己診断キットについてはどうでしょうか。

こちらについては、100%オススメできません。近年、「誰にも知られず自宅で自己診断」などと称した検査キットが販売されているところを見かけますが、そもそも病気の診断は、例え医師であっても性質の確かなものを正しく使用しなくては正しい診断ができません。自分で採血し判定まで行うHIV自己検査キットがネット上で多数販売されていますが、製品に質には疑問があるような商品ばかりなのです。

現在、国が性能や安全性を審査し流通を認めたHIV自己検査キットは日本国内に存在していません。また、そのようなものを宣伝広告することも禁止されています。そのためネット上では「購入は自分自身の責任で」として、一般の雑貨と同様の扱いで販売されているのです。製品の性質の保証は一切なく、全くの偽造品だったという例も報告されています。偽者でないにしても、研究用や医師が使う目的で作られたもので、一般の人が正しく使用できるか疑問のあるもの、また、偽陽性や偽陰性を示すものもあります。

対面での相談をしたり、検査を受けることへの抵抗感があることは理解できます。しかし、電話やネットでの相談や、ましてや自己診断キットの結果から安易に自己診断をすることは、あなた自身にとって決してプラスにはならないのです。

保健所や専門検査施設、医療機関へ行けば、信頼できる検査が受けられます。匿名、無料で検査が受けられるところもあります。あなたや、あなたの大切な人の一生を左右する問題ですので、勇気を出して信頼できる検査を受けましょう。

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